オイルの状態を管理する上で、「バーニッシュ」という言葉をよく耳にします。これはどのようなものでしょうか。また、油圧・潤滑システムで発生するスラッジ状の各物質を、実際にこの一言で正確に言い表せるのでしょうか?
この記事では、Sam Keating氏(Hydac Technology社フルードケア部門ラボ管理者)がワニスの基本について説明しています。ワニスはどのように発生するのか、どのように特定されるのか、タンクやフィルターエレメントにスラッジが溜まっているのを発見した場合はどうすればよいのか、などについて説明があります。
バーニッシュの発生原因は?
バーニッシュとは、基油の劣化が進むことによる集積・堆積物の総称で、タンクや使用済みのフィルターエレメントなどに実際によく見られる黄褐色のスラッジを表しています。
オイルの劣化とは、オイルの分子と含まれている添加剤が最終的に分解されることを意味します。分解された分子はお互いに付着したり、存在する他の不純物に付着したりして、バーニッシュを形成します。
オイルが劣化する原因は何ですか?
このプロセスは「酸化」と呼ばれ、基本的には基油と酸素の反応を表しています。多くの要因が触媒となって、このプロセスを加速させますが、主な要因は例えば以下の通りです。
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様々なタイプの汚れ:
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固体粒子 - システムに侵入した環境残留物や摩耗した金属など、あらゆる形態の固体物質によってバーニッシュの形成が促進されます。また、酸化生成物がこれらのコンタミネーション物質に付着し、スラッジの量を増加させます。
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固体粒子 - システムに侵入した環境残留物や摩耗した金属など、あらゆる形態の固体物質によってワニスの形成が促進されます。また、酸化生成物がこれらのコンタミネーション物質に付着し、スラッジの量を増加させます。-> Zweimal der gleiche Text, siehe oben drüber (auch im Englisch so eingearbeitet, extra?)
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水 - 溶けている水も、酸化プロセスを強く促進させてしまいます。そのため、油圧機器・潤滑用途の鉱物油には、最大水飽和の50%を推奨しています。
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ガス - 通常、オイル内に存在する空気を指しますが、酸素を含んだ物質をより多く入れると、当然、不要な酸化が助長されます。
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過剰なシステムパラメータ - 圧力や温度がフルードの能力を超えると、すぐにフルードは劣化します。例えば、温度が高すぎると熱分解が起こる場合があります。温度が10℃上がるごとに反応速度が2倍になることに注意しなければなりません。
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静電気放電 - 放電によりシステム内でスパークが発生する現象で、通常はフィルターハウジング内で発生します。放電スパークの温度は10,000℃を超えます。このスパークが油の分子を「分解」し、フリーラジカルを形成します。これらのラジカルは、今度は他のオイル分子や酸素、その他のラジカルと反応します。その結果、酸化生成物が蓄積して、バーニッシュと呼ばれるスラッジ状の物質になります。